カキ茶

ビタミンCがレモンの20倍!血圧降下の作用もあり。

人間の飲み物としては、水というものが基本になりますが、そこに嗜好という概念が含まれてくるために、多くの国々でたくさんの種類のお茶が飲まれています。

例えば、イギリスでは植民地時代の名残もありますので、一般的なお茶として紅茶が毎日のように飲まれていますし、中国では飲茶という文化があるように、食べ物との相性というものを重視して飲まれてもいます。

日本では、日本茶が最もよく飲まれていますが、日本におけるお茶の種類は、世界的に見てもとても多いもので、日本人ほどたくさんお茶を飲む民族はいないのではないかとすら言われているほどです。

こうしたお茶は、外国から持ち込まれたハーブティーなどもあるのですが、日本の風土の中で育ったものを利用した、日本独自のハーブティーとも言えるものとして、カキの葉茶というものがありまして、こちらは古くから親しまれてきたお茶になります。

では、カキ茶の効能を見ていきましょう。

ハーブティーの効能

カキというのは、万葉集の和歌にも歌われていますように、日本における最も古くからある果物といえるもので、当時からその栄養価の高さや薬効について、とても珍重されてきたのです。

「カキが赤くなると医者が青くなる」と言われるほどの薬効があります。

数あるカキの栄養素のなかでも、ビタミンCは特に豊富に含まれています。6月~8月に摘んだカキの葉をお茶にしますと、ビタミンCがレモンの20倍という驚異の含有量なのです。

ビタミンCというのはさまざまな食品類に含まれているのですが、一般的に熱に弱いという性質があります。このため、お湯などの高温にさらしますと、その性質が十分に発揮できないで分解されてしまうのです。

ところが、このお茶に含まれるビタミンCは、プロビタミンCといわれるビタミンCになる少し手前のものですから、お湯などの高温にさらされてもその性質が変質しなくて、効能を維持してくれているのです。

このため、このお茶はほかのお茶と比べましても、ビタミンCの効能を摂取するには、とても効率的なものであると言えるのです。

ビタミンCの効能としては、さまざまなものがあるのですが、昔から風邪にはカキを食べるとよいというように言われていますように、風邪の予防の効果がとてもありますので、寒くなる冬の季節にはぴったりのものになります。

また、空気が乾燥する季節には、素肌も乾燥肌になりがちですが、ビタミンCには保湿能力を高めて美肌効果もありますので、これからカキの葉茶はとても効果的になります。

また、血圧を下げる成分が含まれており、高血圧のの改善に効果が期待できます。

作用

血圧降下、血行促進、強壮など。

味と香り

さっぱりとした味で、かすかな渋みのある草っぽい風味。

注意事項

  • 浸出時間は少し長めにしましょう。

どんなハーブ?

カキは、日本を原産とするカキノキ科 カキノキ属の落葉樹です。和名は「カキノキ(柿の木)」と呼ばれています。

データ

学名 Diospyros kaki
英名 Kaki Persimmon、Persimmon
別名
和名 カキノキ(柿の木)
科名 カキノキ科 カキノキ属
分類 落葉樹
原産地 日本
ティーに使う部分
主要成分 ビタミン類、タンニン、ケンフェノール