ストレス性の不眠や下痢などの体の不調に。
オレンジブロッサムは、オレンジの花びらを乾燥させて作ったもので、ドライハーブの一種としてハーブ風呂や料理、ポプリなどに使用されます。
高価な精油であるネロリは、この花から抽出されたものです。
それに対して、オレンジピールはオレンジの皮を乾燥させたもので、これを砂糖で煮詰めたものはお菓子作りなどの材料として使われます。
オレンジブロッサムには、柑橘系独特の爽やかですっきりとした香りがあります。味も爽やかですが、オレンジの果肉よりもやや甘みがあります。
そのため煎じてハーブティーとして飲むと、香りと味とを存分に堪能することができます。さらにオレンジブロッサムには、美容や健康に良い効果が多くあります。
まず、オレンジの果肉同様にビタミンBとビタミンCがたっぷりと含まれています。
ビタミンBには、肌の健康を維持したり、代謝能力を上げて脂肪を燃焼させる効果があり、
ビタミンCには、体の抵抗力を高めたり、活性酸素の影響から肌を守りシミなどを作りにくくする働きがあります。
つまり、太りにくく風邪などをひきにくい体になり、若々しい白い肌を維持できる効果が期待できます。
加えてオレンジブロッサムには、気持ちを落ち着けてストレスをやわらげるという効能もあります。そのため、不眠症やパニック障害などの症状を緩和することができます。
また、ストレスからくる下痢や過敏性大腸炎などの胃腸炎、更年期障害やヒステリー気質などの改善にも有効です。
さらに、血行を良くするという効能もあります。血中の老廃物を排出して血液をサラサラにする作用があるため、血管内が浄化され、血流が良くなるのです。
血液の流れが良くなるということは、高血圧や動脈硬化の症状が改善されるということです。それらが改善されれば、脳梗塞や心筋梗塞などの重病にかかるリスクが格段に減ります。
このようにオレンジブロッサムは、ハーブティーや料理などで摂取することで、心も体もすっきりと軽やかにしてくれるのです。
ハーブティーの場合は、茶漉しに入れて熱湯を注ぎ、3分ほど待つだけでできあがります。そのまま飲むのももちろん良いですが、オレンジブロッサムは他のハーブとの相性が良いので、ジャスミンやペパーミントやカモミールなどとブレンドすることで、より深みのある香りや味を楽しむことができます。
料理での具体的な活用法としては、カレーなどで肉を煮込む際に花びら数枚分を入れたり、ハチミツに漬け込んでパンに塗ったりします。いずれも爽やかな風味が増し、より味わい深くなります。
作用
鎮静、健胃、強壮、抗うつ、抗不安、不眠症改善など。
味と香り
果実よりも甘い濃厚な香りで、おだやかな味。
注意事項
- むかつきを伴う偏頭痛、関節炎の症状があるときは使用を避けましょう。
- 香りが飛びやすいので、できるだけ新鮮なうちに使い切りましょう。
どんなハーブ?
オレンジブロッサムは、インドを原産とするミカン科の常緑高木です。和名は「オレンジブロッサム」と呼ばれています。
データ
学名 | Citrus vulgaris |
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英名 | Orange blossom(オレンジ・ブロッサム) |
別名 | – |
和名 | オレンジブロッサム |
科名 | ミカン科 |
分類 | 常緑高木 |
原産地 | インド |
ティーに使う部分 | 花 |
主要成分 | フラボノイド、精油、苦味質 |